2016/11/14

スタッフBlog 犬の話し 人の話し スピンオフ

全盲の方‐人々‐自分‐そして犬③

全盲の方について

全盲の方について

地下鉄で、初めて全盲の方に声をかけ、私は同じ電車を一緒に降りることになりました。私たちが降りる大阪の地下鉄平野駅は、その(全盲の)方に電車内で声をかけてから2~3駅先にありました。その方は私の体にいまだ触れようとはせず、私はただその方の横に立っているという状況が続きました。そして…。

電車は平野駅に到着し、その方は私の肩あたりの衣服をつかんでくださいました。私たちは一緒に電車を降りることになりました。ドアが開き電車内をたった2歩進んだだけで、私は「ああ、どうしよう?」と感じながらとっさに「ちょっと待って下さい!ホームに降りますっ!」と声を掛けていました。

慌てる私とは裏腹に、その全盲の男性は「大丈夫です。」と小さく私を気遣いスムーズに電車を降りました。その後は階段を上って改札に向かうことになるのですが、今回に限って私にはいつもの改札口がとても遠くにあるように感じていました。気を取り直しゆっくりと階段に向かって歩き始めたところ、すぐに次の試練が待っていました。

それは、階段の「初めの1歩」でした。肩をつかんでもらい、平坦な道をゆっくりと一緒に歩くことは誰にでもできることでしょう。しかし階段が目の前に迫った時、全く階段が見えていない人に対して「階段を上り始める最適な第1歩のタイミング」を伝える方法を知りませんでした。

わたしが言えることは限られていました。「もうすぐ階段です。あと2メートル、1メートル…。ゆっくり歩きましょう!」と。さらに階段が近づき、「もうちょっと。今から階段です。ゆっくり、ゆっくり。」と、なんと下手な誘導だったことでしょうか。

今思い起こすと、その方はおそらく、すでに自分が今ホームのどのあたりにいるのかなどわかっていたはずです。階段も上までの段数を知っていたに違いありません。でも、もしその日だけは階段を数えないで上っていただけたのでしたら、今私は少し役立てたのかな?と思うのです。(次回に続きます)

-スタッフBlog, 犬の話し, 人の話し, スピンオフ

この記事をシェアする!