2016/11/11

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生き残る強さを持つ人も動物も美しい

美しさについて

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昭和の大横綱「ウルフ」こと九重親方=元千代の富士が亡くなりました。

「ウルフ」という愛称は、千代の富士の土俵上の仕切りの際の、まさに戦いの直前に見せる鋭い眼光から付けられたものでした。まだまだ体格の小さな幕下のころは、大男たちを投げ飛ばそうとする際に何度も肩を脱臼したそうです。そのため脱臼を防ごうと肩周辺の筋肉を付けるため1日500回の腕立て伏せを毎日行ったそうです。

私にとっても千代の富士は最もかっこいい力士でしたが、ペット業者の私にとって千代の富士の戦う姿は「ウルフ」ではなく、もう少し他の動物を連想させるものでした。例えばそれは、角(つの)と角(つの)がガチンッ!と音を立ててぶつかり合う闘牛のごとく。またそれは、繁殖時期の気性が最高に荒立ったシカやトナカイのオス同士の脳天をぶつけ合う闘いのごとく、時には動物ではありませんが、スクラムを組むラガーマンがぶつかり合った瞬間など…

実際の現役当時の千代の富士はというと、自身は小兵(こひょう)にも関わらず、相手がどんな大きな力士であろうと、その筋肉の鎧(よろい)をまとった体で相手の猛進を体ごと受け止め、相手がそれ以上前に進めなくなった時には、一瞬時が止まったように見えることもありました。そしてその瞬間、千代の富士はすでに前褌(まえみつ)を取って相手を逃がさず、投げ飛ばすのでした。

適応と進化によって生き残った野生の動物たちの姿がみんな美しいように、小さな体にも関わらず、弱肉強食の厳しい相撲界で生き残った横綱千代の富士という人も、ほんとうに強く美しい力士でした。ご冥福をお祈りいたします。

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